防災・減災に向けた地理空間情報活用セミナーを開催(10/18)

10/18日(水)にホルトホール大分 1F小ホールにてCERD・一般社団法人大分県測量設計コンサルタンツ協会・国土交通省国土地理院九州地方測量部 他 による「防災・減災に向けた地理空間情報活用セミナー~持続可能な地域防災に向けて~」を開催しました。セミナーは一般・関係者・学生から100名近くが参加し,大学・高専,行政,産業界による防災・減災をテーマとした地理空間情報の活用事例が紹介されました。
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冒頭のあいさつでCERD代表の小林 祐司准教授(理工学部)が防災・減災と地理空間情報の重要性について述べられ,大分大学研究チームCERDの取組みと今後の展望について紹介されました。

学側からはCERD幹事の小山 拓志 准教授(教育学部)より地理総合教育の必修化に向けた概要と課題について解説し,現職教員の地理空間情報リテラシーの必要性と同時に,行政や産業界による技術指導等も今後は重要になると指摘しました。次に,大分工業高等専門学校都市・環境工学科の前 稔文 准教授より,街中に存在するサイン(案内図や看板など)が乱立することで景観や避難行動への悪影響を指摘し,新たなサイン計画の試みとしてピクトグラムを用いた市民参加のフィールドワークの事例が紹介されると同時に,防災マップでの活用の期待について紹介されました。

行政からは国や県から発表があり,初めに国土交通省国土地理院による平成29年7月九州北部豪雨災害への対応と,地理教育支援の取組みについて紹介されました。次に,国土交通省九州地方整備局大分河川国道事務所から水防災意識社会の再構築に向けたハード・ソフト対策の重要性や,台風18号出水に関する大分川・大野川の被害状況,今後想定しうる両河川の浸水シミュレーションについて説明されました。そして,大分県土木建築部からは頻発した大分県内の大規模災害(豊後大野市綿田地すべり災害,平成29年7月九州北部豪雨災害,台風18号豪雨災害)の被害状況が詳細に説明されました。

産業界からは株式会社冨士設計(大分県測量設計コンサルタンツ協会)和田 宏太朗室長より,災害時におけるドローンや地上レーザー測量を用いた3次元データの活用事例や,景観の保存や維持管理において非接触による測量法が紹介されました。

最後に国土交通省国土地理院九州地方測量 齋藤 勘一 部長より閉会の挨拶があり,大分地区における産学官連携への今後の期待について述べられました。

セミナーアンケートの結果から,地図情報および地理空間情報活用推進に関して「関心」あるいは「期待」する項目として「防災・減災」と回答した方が半数(55%~60%)を占めており,頻発した大分の大規模災害を通じて,県民の防災・減災への意識が高まったと考えられます。

本セミナーは地理空間情報活用推進に関する大分地区産学官連携検討会(http://www.gsi.go.jp/kyusyu/renkei-kyusyu.html)による平成29年度の地理空間情報の啓発活動の一部として実施したものです。
引き続き,地理空間情報に関する産学官が連携した取組みとして防災・減災をキーワードに地域課題解決を目指した活動を実施予定です。

 

挨拶・CERDの紹介
CERD代表(理工学部) 小林 祐司 准教授

 

「地理総合教育の必修化に向けた支援と課題」
CERD幹事(教育学部)  小山 拓志 准教授

 

「市民参加型を目指したサイン計画と防災マップへの展望」
大分工業高等専門学校都市・環境工学科 前  稔文 准教授

 

「平成29年7月九州北部豪雨への国土地理院の対応」
国土地理院企画部研究企画官  岡谷 隆基 氏

 

「大分川と大野川の「水防災意識社会」の再構築の実現に向けた取り組み紹介」
国土交通省九州地方整備局大分河川国道事務所調査第一課長  吉田 美幸 氏

 

「平成29年7月九州北部豪雨災害について」
大分県土木建築部  建設政策課主幹 菅原 貴美 氏

 

「災害時の3次元データ活用事例」
一般社団法人大分県測量設計コンサルタンツ協会
株式会社冨士設計取締役経営企画室室長 和田 宏太朗

 

閉会
国土地理院九州地方測量部長 齋藤 勘一 氏

 

司会(九州地区産学官連携協議会委員)
CERD幹事(産学官連携推進機構)  鶴成 悦久 准教授